商品説明
内容
没後仕事場からみつかった「絶筆」作品。本書は「禅の世界へ案内するガイド・ブック(案内書)。
禅の世界への案内書は、むしろ禅の世界の住人が書いたものより、わたしのような禅の素人が書いたもののほうが分かりやすく、役に立つと思います」といったスタンスで展開する。
高みから講釈する「禅の達人」ではない「禅の素人」の筆者が遺した「禅は、馬鹿になるな! 阿呆になれ! と教えています」というメッセージに学びたい。
「第Ⅱ部 禅僧列伝」における、語録・著作の真髄を嚙み砕いての訳と解説は読みごたえあり、「ひろ流高僧伝」と言えよう。
目次
まえがき
第Ⅰ部 禅仏教とは何か?
阿呆vs.馬鹿
雨受けに笊
三度の遣い
分別智VS.無分別智
なんだっていい
そのまんま
第Ⅱ部 禅僧列伝
1 釈尊
2 菩提達磨
3 慧可
4 六祖慧能
5 馬祖道一
6 大珠懐海
7 龐居士
8 鳥窠道林
9 南泉普願
10 趙州従諗
11 法眼文益
12 倶胝
13 臨済義玄
14 明庵栄西
15 希玄道元
16 一休宗純
17 鈴木正三
18 盤珪永琢
19 白隠慧鶴
20 誠拙周樗
21 大愚良寛
第Ⅲ部 終りと始め
死にともない
始めはいま、ここで
方便の意味
著者情報
ひろさちや
1936年(昭和11年)、大阪市に生まれる。東京大学文学部印度哲学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専攻博士課程修了。
1965年から20年間、気象大学校教授をつとめる。退職後、仏教をはじめとする宗教の解説書から、仏教的な生き方を綴るエッセイまで幅広く執筆するとともに、全国各地で講演活動をおこなう。
厖大かつ多様で難解な仏教の教えを、逆説やユーモアを駆使して表現される筆致や語り口は、年齢・性別を超えて好評を博する。
2022年(令和4年)、逝去。おもな著書に、『仏教の歴史(全十巻)』『釈迦』『仏陀』『大乗仏教の真実』(以上春秋社)、『お念仏とは何か』『禅がわかる本』(以上新潮選書)、
『生き方、ちょっと変えてみよう』『のんびり、ゆったり、ほどほどに』『インド仏教思想史(上下巻)』
『〈法華経〉の世界』『『法華経』日本語訳』『〈法華経〉の真実』
『親鸞を生きる』『道元を生きる』『空海を生きる』『法然を生きる』『一遍を生きる』『最澄を生きる』『栄西を生きる』(以上佼成出版社)などがある。
備考