商品説明
内容
『怪談』『知られぬ日本の面影』『日本――一つの試論』。日本人も気づいていなかった日本文化の魅力・価値に気づき、
世界に広めた人物、小泉八雲。
自身の生い立ちに由来するコンプレックス、葛藤にもがいていたかつての彼、「ラフカディオ・ハーン」はいかにして「日本人・小泉八雲」となったのか。
日本へ渡り、日本人の生き方や文化、そして妻となる女性、小泉セツに出会い、彼の人生はヤゴがトンボとなって飛び立つがごとく変わっていく――。
アイルランド出身の著者が描く、空想と史実が織りなす魂の伝記小説。日本人とは何かという問いを、現代の私たちに投げかける。
著者紹介
ジーン・パスリー じーん ぱすりー
脚本家。ニューヨーク大学ティッシュ芸術学部で映画制作を学び、日本語の学士号と映画学の修士号を取得。
脚本の代表作に、小説家メイヴ・ビンチーの短編『How About You』や、二〇二〇年、コーク国際映画祭で観客賞を受賞した
共同脚本の『The Bright Side』があり、二〇二一年、自身が監督・脚本を務めた短編映画『Ship of Souls 精霊舟』では、
アイルランド映画テレビ賞にノミネートされた。また、アイルランド放送協会のラジオ番組にもレギュラーで寄稿している。
長年日本で暮らしていたが、現在はアイルランドのダブリンで、ラフカディオ・ハーンが幼少期に暮らしていた家の近くに
住んでいる。本書が初の小説作品。
小宮 由 こみや ゆう
翻訳家。東京都生まれ。出版社勤務や留学を経て、主に子どもの本の翻訳に携わる。二〇〇四年より東京・阿佐ヶ谷で家庭文庫
「このあの文庫」を主宰。訳書に『さかさ町』『けんかのたね』(以上、岩波書店)『イワンの馬鹿』『キプリング童話集』
『くるみ割り人形』(以上、アノニマ・スタジオ)など多数。祖父は、トルストイ文学の翻訳家、良心的兵役拒否者である故・北御門二郎。
備考